関節痛

関節痛とは

変形性関節症とは

膝関節の軟骨が摩耗し、衝撃を吸収できなくなり、炎症が起こることで痛みや腫れ、変形などが引き起こされる疾患です。この病気の主な原因は「加齢」ですが、肥満や運動不足なども病気の進行を促す要因となります。
女性は男性に比べて4倍の割合で発症することが多いです。
膝が痛くなると、歩くことや行動する時間が大幅に減少するため、脚の筋力が低下し、さらに膝に負担がかかるという悪循環に陥ってしまいます。 日常生活に悪影響を及ぼさないようにするためには、早めに受診して、治療や理学療法を継続し、筋力を維持することが大切です。

関節リウマチとは

関節リウマチは、自己免疫疾患の一種であり、全身に症状が現れる可能性のある疾患です。
初期段階では、全身症状として発熱、倦怠感、食欲不振などが現れることがあります。
また、朝起きた時に手や足の関節がこわばるような症状もみられます。 病気が進行すると、手や足の関節が腫れたりこわばったり、痛みが生じたりすることがあります。
徐々に骨や関節が破壊され、動かなくなるほど固まってしまったり、逆に関節が緩んで大きく変形したりすることもあります。この症状は一つの関節に限らず、全身に広がることもあります。
そのため、関節リウマチは早期に発見して治療を開始することが非常に重要な疾患です。

こんな症状はありませんか?

  • 体重のかかる動作をすると痛みを感じる
  • 起床時や動かずにいた後に関節のこわばりを感じる
  • 階段の昇り降りが困難で、特に降りる時に痛みがある
  • 正座が出来ない
  • 足の曲げ伸ばしが出来ない
  • 動き始めの際に痛みがある
  • 歩行の後に足が痛む

このような症状を感じた際は、お早めにご相談ください。

関節痛の原因

変形性関節症の原因

この疾患は加齢によって発症することが一般的ですが、筋力低下や肥満も発症の引き金となる要因とされています。
さらに、骨折や靱帯、半月板の損傷などの外傷、または化膿性関節炎などの感染症の後遺症としても発症することがあります。様々な普段行っている癖や動作も、発症の原因となり得ます。

関節リウマチの原因

関節リウマチの具体的な原因はまだ完全に解明されていません。
しかし、何らかのきっかけで、関節の滑膜という組織に炎症が生じます。この炎症によって免疫細胞が集まり、自身の骨や軟骨、滑膜などを異物と誤認して攻撃するため、これらの組織が次第に破壊されていきます。
関節リウマチは、自己免疫疾患として分類されるだけでなく、靱帯や骨、軟骨などの結合組織にも影響を及ぼす結合組織疾患、リウマチ性疾患という3つの特徴が集まったものです。
遺伝的要素が関与している可能性があり、感染やストレスなどの外的要因も発症に関与する可能性があります。

関節痛の検査

変形性関節症の検査

症状が初めて現れた時期やそれ以降の症状の変化、痛みの出やすい状況、過去の怪我や既往歴について詳しくお伺いします。また、触診によって膝関節の腫れや変形の有無を確認し、動きも確認します。
レントゲン検査を行うことで関節や骨、軟骨の状態を詳しく調べることができます。
また、膝に関節液が溜まっていて強い痛みがある場合には、関節液を採取して分析する検査も行うことがあります。
これらの検査を通じて状況を細かく把握し、患者様に適した治療法を行います。

関節リウマチの検査

血液検査

血液検査血液中の特定のマーカーを調べることで、関節リウマチの可能性を確認します。一般的な血液検査としては、リウマトイド因子(RF)や抗サイクリシン化ペプチド抗体(ACPA)などの自己抗体の検査が行われます。
これらの自己抗体が陽性であると関節リウマチの可能性を示唆することがあります。

関節液検査

関節に蓄積された関節液を採取し、炎症の程度や病因を確認するために分析します。
関節液の異常な細胞数や炎症マーカーの上昇がみられる場合、関節リウマチの可能性があります。

レントゲン検査

関節の構造や変形を評価するためにレントゲン検査が行われます。関節の破壊や骨の変性、関節の間隙の狭窄などを確認できます。

関節痛の治療

変形性関節症の治療

変形性膝関節症の治療は、症状の軽減や機能の改善を目指すことが主な目的です。

非薬物療法

理学療法

運動療法や筋力トレーニング、関節の可動域向上などを通じて、関節の安定性や機能を向上させます。

温熱療法

湿布や温熱パッドなどを使用して、関節周囲の筋肉の緊張を緩和し、痛みやこわばりを和らげます。

支援具の使用

杖や歩行補助具を利用して、関節への負担を軽減します。

薬物療法

鎮痛剤

痛みを軽減するために、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)やアセトアミノフェンなどの鎮痛剤が処方されることがあります。

トップカルチン(NSAIDsの一種)の局所的な塗布

痛みのある関節に直接塗布することで、症状の軽減を繋げることができます。

ステロイド注射

薬物療法痛みが激しい場合には、関節内にステロイド薬を注射することで炎症を鎮め、症状を和らげることがあります。

手術治療

関節鏡手術

関節内の損傷した組織や異常な骨を除去するために、関節鏡を使用して手術を行うことがあります。

関節置換術(人工関節置換術)

損傷した膝関節の一部または全てを人工関節に置き換える手術です。関節の痛みや機能の著しい低下がある場合に適用されることがあります。

関節リウマチの治療

関節リウマチの治療は、炎症の抑制と症状の緩和、関節の損傷や進行の防止を目指して行われます。

病気の進行を抑制するための
薬物療法

疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARDs)

免疫系の過剰な活性化を抑え、炎症の進行を抑制します。
メトトレキサートやレフルノミドなどが一般的に使用されます。

バイオロジクス

免疫系に作用する生物学的製剤であり、タンパク質を標的として炎症を抑制します。TNF阻害剤やIL-6阻害剤などが使用されます。

症状の軽減や炎症の抑制のための対症療法

非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)

炎症と痛みを軽減するために使用されます。

ステロイド薬

短期間での炎症の抑制や急性の増悪期の対処に使用されます。

関節の保護と機能改善のための
リハビリテーション

理学療法

関節の可動域や筋力を向上させるための運動療法やストレッチが行われます。

作業療法

日常生活の動作や活動の適応を支援するための訓練やアシストデバイスの使用が行われます。

個別の症状に対する対症療法

疼痛管理

痛みを軽減するために、鎮痛剤や局所麻酔剤が使用されます。

関節内注射

炎症の場所に直接、薬を注入することで、症状の軽減や関節の機能改善を図ることがあります。

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